第4回オンライン研究会
テーマ「子供を笑顔にするキャラクターの科学」
日時:2021年2月27日 14:00~16:30
会場:オンライン(Zoom)
今回の研究会は、コロナ禍だからこそ笑顔を作るチカラについて科学しようということで、「子供を笑顔にするキャラクターの科学」というテーマにて開催しました♪♪
総勢15名の皆様にご参加いただき、活発なディスカッションや研究発表などが行われました。
初めに代表理事の菅原先生より、オープニングトークとしてスマイルサイエンス学会の紹介として、
我々スマイルサイエンス学会は、学会に参加して頂いている多種多様な人たちの感性を資源に、笑顔を研究していくコミュニティ&サロンです。
ですが、単に笑顔だけを研究対象としているわけではなく、笑顔を通じた日々の生活をワクワク感であったり、自身の観念や自己肯定感を上げていくための研究活動を学会として推進しています、というようなお話を頂きました。
学会の紹介に続いて2本の研究発表が行われました。
1本目の発表は、菅原先生が監修を行った研究「マスクの着用に伴う表情識別への影響」
2本目の発表は、東洋大学守谷さんによる「表情トレーニング・プログラムによる心理面の効果」
2本の発表とも、コロナ禍における問題について問題提起した素晴らしい研究でした。
発表頂いた守谷さん、ありがとうございました。
研究内容にご興味のある方がおりましたら、学会事務局まで気軽にご連絡ください♪♪
研究発表が終わり、今回の研究会の本題である「子供を笑顔にするキャラクターの科学」へと研究会は進行しました。
こちらもまず初めに、代表理事の菅原先生よりキャラクター化を行うことの意味合いについて、キャラクターと我々にどのような影響があるのかをお話し頂きました。
まず、人間の脳は人の顔に敏感に反応するということがこれまでの研究にて明らかになっています。
その中の一つとして「シミュラクラ現象」という現象があります。
これは、脳の側頭連合野に存在する「顔細胞」と呼ばれる顔に反応する神経細胞が3つの点や線が特定の位置に集まると反応し、人の顔のように見えてしまう現象のことを指します。
また、人間の脳は文字情報よりもイメージ情報の方が記憶に残りやすく、理解しやすいという特性があるのです。
下の2枚の、「心電図を学ぶ」という画像を見てください。左の図は心電図の解説論文、右は解説論文を菅原先生が漫画化したものになります。
心電図の解説論文も素晴らしい内容なのですが、初学者からすると理解しにくかったり、とっかかりに躊躇してしまう事があるかと思います。
ですが、キャラクター化されていると、全く知らないことでも内容がなんとなく理解できたり、目に入りやすいという特徴があるのがわかるかと思います。
このことからわかることは、キャラクター化するということの本質は、
「ある対象(物や出来事、事象など)との親和性を高める効果である」とお話しされていました。
菅原先生監修の書籍「5分でわかる友だち術」
多くの子供が悩む人間関係の解決方法を漫画・キャラクターベースでわかりやすく解説した書籍です。
その後は、自己紹介にて皆さんの推しキャラクターを紹介いただき、各々のキャラクターについて深掘りを行いました。
深掘りは、インタビュー手法の1つである、「評価グリッド法」を用いて行いました。
評価グリッド法は、ある物事に対する認知構造を可視化するための方法です。
例えば、ジブリのアニメ作品「となりのトトロ」を例にして評価グリッド法を用いて深掘りする場合を考えてみましょう。
まず、トトロのどこが好きか(ラダーダウン:具体化)、なぜ好きか(ラダーアップ:抽象化)を聞いていき、それぞれを深掘りしていきます。
ラダーダウンの場合、トトロのフォルムが好き→ふわふわした毛が好き、のように深掘りでき、トトロがふわふわした毛が好きという具体的な理由がわかります。
ラダーアップの場合は、トトロは実家の猫をイメージするので好き→猫と一緒にいると暖かみを感じるので好き、のように深掘りされて、トトロは猫のような暖かいイメージを呼び起こすので好き、というような抽象化された理由がわかるといった感じです。
この手法を用いて、皆でキャラクターの深掘りを行い、皆から好かれるキャラクターは何かというディスカッションを行いました。
評価グリッド法のイメージ図
ディスカッションで皆から好かれるキャラクターの特性を深掘りした結果、
・複数のキャラクターの掛け合いが魅力を相互に引き出す
・外見的な見た目よりも性格面の方が強い魅力がある
というような意見が出てきました。
知れば知るほどどんどん魅力が見えてくるキャラクターが良いという事なのでしょうか。
さらに深掘りしてキャラクターの科学について明らかにしていきたいですね!
クロージングの時間では、初参加の方からコメントをいただく事が出来ました。
コメントを頂いた初参加の皆様、ありがとうございました!
毎回ディスカッションの時間が足りなくなってしまうので、皆さんがもっと多くお話できるようにタイムテーブルを練っていければと思っています。
最後になりますが、今回ご参加頂きました皆様はありがとうございました。
次回以降の研究会もオンラインでの開催を予定しておりますので、これからもよろしくお願いいたします♪♪
またコロナが猛威を振るい始めております、皆様お体の方ご自愛下さい。
今回参加できなかった皆様も、次回研究会でお会いできる事を楽しみにしております。